最近、こめかみや耳の周りが痛むことはないですか?
もしかすると、それはマスクが原因かもしれません。
本記事では、マスクでなぜ耳の周りが痛くなるのか?
その原因と対処方法についてご紹介いたします。
マスクで耳の周りが痛くないですか?
なぜ痛くなるのか?
結論から言うと、マスクを長時間つけることで、顔や頭、耳の周りの筋肉が緊張し、凝ってしまうからです。
こんなにマスクを長時間つけているなんて、おそらく皆さん、人生初のことですよね。
マスクは不織布や布でできているシートの部分を、耳にかけるゴム紐などで固定して支えています。
そのため、マスクが触れている部分の筋肉は絶えず圧迫を受けることになり、緊張して血液の流れが悪くなります。血流が悪くなると、そこへの酸素や栄養の供給が悪くなるので、筋肉は硬くなり、「凝っている」状態になってしまいます。
一日中ヘアバンドや、慣れない伊達メガネをかけていて、頭が痛くなった経験はありませんか?
あれとよく似た現象です。
どの筋肉が凝ってしまったのか?
主には、「側頭筋」、「咬筋」、「胸鎖乳突筋」の三つの筋肉です。
側頭筋
側頭筋は耳の周り、側頭部の筋肉です。
下顎を上に引き上げる働きがあります。(噛む運動)
マスクの紐によって凝りやすい部分です。
マスク以外にも、噛み合わせが悪かったり、歯ぎしりや噛み締める癖によっても凝りやすい筋肉です。
咬筋
咬筋は顎の筋肉です。
側頭筋と同じく、下顎を引き上げて噛む運動をします。
咬筋が凝り固まった状態は、エラが張りやすくなります。
胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は、耳の後ろから鎖骨と胸骨へ伸びている筋肉です。
顔を傾げる動作を起こします。
この筋肉が凝り固まってしまうと、肩こりが悪化する傾向があります。
対処法
凝り固まったこれらの筋肉を柔らかくほぐしてあげることで、痛みは軽くなります。
その方法をご紹介します。
セルフケア
セルフマッサージ
1.まず、両耳をつまんで、上方向へ、下方向へ、横方向へ、ぎゅーっと引っ張ります。
強さは強すぎず、気持ち良い程度で行います。
2.胸鎖乳突筋を優しくつかむように、ほぐしていきます。
3.咬筋を、両手の指の第一関節と第二関節の間を使って、グリグリとほぐしていきます。
親指を顎のラインに当て、人差し指をカギ状にして第一関節と第二関節の間の側面を押し当てて、円状にぐるぐるとほぐします。
4.耳の後ろの骨の出っ張りを、親指で円状にグルグルと押してほぐす。
5.耳の前を人差し指の腹を使って、上から下に向かって撫でていきます。
5.耳の周り〜こめかみの広い範囲を、両手の手のひらを使って、グリグリとほぐしていきます。
6.左右のこめかみあたりに手のひらを押し当てて、左右から圧迫します。
セルフ鍼
鍼には刺す鍼と、刺さない鍼があります。
鍼灸院で国家資格を持った鍼灸師が施術する「刺す鍼」は、自宅でセルフではできませんが、
「刺さない鍼」は自宅でセルフでできるものがあります。
ツボや、痛みを感じる「反応点」に、刺さない鍼をつけます。
「刺す鍼」よりも刺激がマイルドです。
<準備するもの>
刺さない鍼
<方法>
凝り固まった筋肉をゆるめる効果があるツボに鍼を貼る。
①太陽:こめかみのくぼんでいるところ
②陽白:瞳のど真ん中の線上で、眉毛の指一本分上。
③頭維:①太陽の斜め上で、額の髪の毛の生え際の角に当たるところ。
④四白:瞳の真ん中の真下、指一本のところ。
⑤頬車:エラの中央。歯を食いしばると筋肉が盛り上がるところ。
⑥地倉:広角の端とほうれい線の延長線を結んで交わるところ。
⑦翳風:耳たぶの裏側で、耳の付け根の部分。
プロの施術を受ける
マスクによって凝り固まった筋肉の緊張をほぐしてもらうだけでなく、そこから発生した体の歪みも取ってもらうことによって、体全体を改善してもらいます。
まとめ
新型コロナウィルス感染予防のために、日常生活でマスクをつけている時間が長くなりました。
そのため、顔や頭の筋肉がマスクによる圧迫を受けて筋緊張や凝りを起こし、痛みを感じている方が増えています。
痛みの原因となる筋肉の緊張をほぐすために、
マッサージ、鍼によるセルフケアで解消していきましょう。
セルフケアは最初は難しく感じてしまうかもしれませんが、だんだんと上手になっていきます。
手っ取り早くプロによる、整体・マッサージ施術を受けるのもおすすめです
まだまだマスク生活は続いていきそうですので、マスクによる痛みや辛さを出来るだけ取り除いていきましょう。
私の治療院でも、頭や顔の凝りがひどい方が大勢いらっしゃいますので、ヘッドマッサージの施術時間をできるだけ長くとったりしています。(好評です。お客様はたいてい寝てしまいます)
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